[< 前 1 2 3 4 5 6 7 次 >]
6月初旬、高原温泉を訪ねる。この時期はまだ残雪に覆われ、会う人もごく稀である。空沼附近まで足を延ばしたが、途中ガスが発生し道に迷う。雪原で目標物もなく、ザックにあるはずの地図と磁石が見当たらない。散々歩き回った後、夕刻やっとの思いで元の道にもどり安堵する。 ふと気がつくと、雪間からミズバショウが顔を覗かせている。その白い花が私の無事を祝福しているかのように思えうれしくなった。