黒岳山頂と石室の間(ポン黒岳)
カムイミンタラに遊ぶ天のカラス・ホシガラスは、体じゅうに満天の星をまとった美しい鳥。主食は松の実。食べ残した松の実は貯蓄するので、松の分布拡大に一役買っている。昆虫など何でも食べる食性とジャージャーと鳴くしわがれ声は、まさにカラスの特徴だ。
見よ、この悠然たる姿。カムイミンタラを守る気高き孤高の守衛、エゾヒグマ! アイヌ名キムンカムイ。北海道最大の陸棲動物で、初春から晩秋まであらゆるものを食べて命を蓄え、メスは冬ごもりの最中に子を1 〜 3 頭出産する。永遠の友であることを願いたい。
黄色と黒との鮮やかな模様、山で出会うとその艶やかさにドキッとする。幼虫の食草はセリ科植物なので、どこででも生きていける逞しさも持つが、北方系アゲハなので、北海道では優位。サナギは−196℃の液体窒素で凍結されても、生きている驚異の能力を有する。
カムイミンタラの川に遊ぶイワナの仲間で、体側にある朱色の小斑紋が艶やかで美しい。水棲昆虫や川面に落ちてくる昆虫を食べているので、豊かな森林が生息条件となる。サケ科なので、海に降りるもの(降海型)もいるが、一生を川で過ごすもの(陸封型)が多い。
ヒトを恐れぬ愛嬌者は、カムイミンタラの人気者。春に目覚め、子を育て、秋には頬袋に詰めたドングリを地下の巣へと運び込む。冬眠は、枯れ葉に包まれて体温を5℃前後にまで下げて消耗を防ぎ、10 日に一度位は目覚めて採食・排便をし、半年先の春を待つ。
カムイミンタラのガレ場に棲む生きている化石。近づくとピッキーと甲高い声を出して警戒する。見た目はネズミだが、採食に手を使わないし、顎を左右に動かして食べるので正真正銘ウサギの仲間。冬は冬眠せず。大きな岩の下に蓄えた枯れ草を食べて過ごす。
各写真の撮影ポイントです。