Q | 大雪山や層雲峡の発祥について |
A | 約200万年前の噴火で直径が数kmのカルデラが発生して、この中央に火口丘が生じ溶岩が噴出して現在の地形を形成し、その外輪山である、北鎮岳、北海岳、中岳、黒岳、赤岳など2000m級火山群の総称が大雪山です。 その噴火の火砕流で埋め立てられた150m〜200mの冷え固まった堆積物が石狩川の侵食でできた渓谷が層雲峡と呼ばれています。 |
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Q | 学術的にも大変有名な黒岳の垂直分布とは |
A | 高緯度、北方系植生のため、約1600m〜1700mの低い標高で森林限界となります。600m〜900mが針広混合樹林帯、900m〜1300mが針葉樹林帯、1300m〜1500mが移行帯、1500m〜1800mがダケカンバ帯、1800m以上がハイマツ帯となり、山頂は1984mです。 |
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Q | 大雪山黒岳にお花が多いのは? |
A | 火山活動によって複雑な地形が形成され、砂礫地、岩礫地、湿地などの様々な植物環境があることや、もともと氷河期の南下による種がその環境に適し、海から渡ってきた花々の交差点であることも高山植物の多い理由としてあげられます。特に、黒岳は大量の積雪と雪崩の影響があって大量の水分が供給されると共に、傾斜が急すぎて地下水が停滞することがなく、栄養状態がいいことで中性のお花畑が発達しています。 |
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Q | 黒岳山峡の魅力とは |
A | 大雪山連峰の大パノラマが圧巻です。大雪山のほとんどの頂きを展望することができます。天気のいい日ははるか遠くに、阿寒、利尻、知床の山々が望めます。山頂付近の高山植物は登山道で見てきたものとは変わって、強風に耐えて咲く背丈の低いお花畑の世界となり、その開花時期は見事な群落となります。 |
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Q | どのような服装で黒岳は登れますか? |
A | 基本的には、足元をしっかりしましょう。長い時間の歩行は知らず知らずのうちに足元に疲れがたまり最後によくくじいたりします。くるぶしまで保護されるハイカットの登山靴。動きやすく、保水性、撥水性のあるアンダーウェア、上着を脱ぎ着しながら調整し易いもの。上下セパレートになった、ゴアテック素の合羽も必需品です。特にお盆過ぎからの登山には防寒着は必須です。 |
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Q | 売店は何合目までありますか? |
A | ロープウェイ山麓駅、五合目、七合目と3箇所にありますが、簡単な登山用品、行動食、飲物はロープウェイ山麓駅か五合目での購入になります。 |
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Q | 動物に会えますか? |
A | かなり高い確立で会うことができます。エゾシマリスは五合目や七合目だけの観光でも会うことができます。キタキツネ、エゾシカもよくみることができます。ときにはヒグマも出ます。出る、というより動物の住み家に我々人間が立ち入っているのです。脅かしたり、餌を与えたりすることはやめましょう。頑張って山頂まで登っていただければ氷河期の生き残り、ナキウサギにも会えるかもしれません。 |
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Q | 冬のロープウェイは何をやっているの? |
A | 冬も整備期間を除きましてロープウェイは運行しております。1月や2月はマイナス20℃〜30℃になることも、厳寒期の山岳環境を味わってみてはどうでしょうか。カンジキハイキングも行っています。整備機関は例年1月頃ですが、年によって変わることがありますのでお問い合わせください。 |
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Q | 気温について(どのくらい寒いのか) |
A | 山頂ではまず一ケタの気温を前提として装備してください。風かつけば体感温度も下がります。とくにお盆過ぎから紅葉の時期にかけてはマイナス気温になります。十分な装備が必要です。 |
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Q | 残雪状況 |
A | 7月上旬まではまず残雪があります。解けきるのは7月中旬以降です。ただし、後旭岳、北鎮岳中腹では7月いっぱい残雪がありますので、そのコースを含めて歩く方は足元対策が必要です。 |
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Q | 水場 |
A | ロープウェイを出ますと黒岳石室まで水場はありません。その水場も煮沸が必要ですのでロープウェイ出発前にたっぷりと持っていきましょう。なお、黒岳石室の水場はお盆過ぎより枯れてしまいますので確実な情報をとりましょう。 |
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Q | 黒岳からのおすすめコース |
A | 黒岳を登頂しましたら後20分がんばって、避難小屋の黒岳石室までがんばりましょう、トイレもあります。さらに枝分かれした道を右に行く雲の平、左に行く美ヶ原、など花の群落地もおすすめです。7月中旬から下旬でしたらさらに20分ほどがんばってみましょう。 |
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Q | 大雪山登山ルートにおける黒岳の重要性 |
A | ロープウェイ、リフトで手軽に高度をかせげて、1時間半の登山で頂上に立てる手ごろな山の割には雄大な眺望を持ち、晴れていれば大雪山連峰のほとんどが望めます。家族連れなども楽しめるとともに、大雪山縦走路の起点、終点となる要所です。 |
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Q | 眺望の特徴 |
A | 大雪山は約1600m〜1700mが森林限界で、ほとんどの山のピークがすっきりと分かり、遅い雪解けによる残雪と新緑のコントラスト、紅葉の色合いなどは本州の山岳展望に引けを取りません。 |
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Q | 登山中にトイレに行きたくなってしまったら? |
A | ロープウェイ駅を出ますとトイレは一切ありません。層雲峡温泉街のビジターセンターで携帯用トイレを販売しておりますのでそれをお持ち下さい。使用後もビジターセンターにて回収しています。 |
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Q | 自然保護・自然の恐ろしさ |
A | 山頂は2000m前後ですが、緯度の関係で環境は本州の3000m級の山岳気象となります。山小屋も避難小屋で、水、食料、などは自分自身で装備しなくてはなりません。それらを甘くみた登山者は1年に4〜5名が死亡するという形で新聞報道されております。美しい山岳景観、高山植物は守るのも壊すのも人間です。ゴミは持ち帰り、花の摘み取りは絶対にやめましょう。厳密には犯罪となります。高山蝶を採ったり、植物の盗掘が見つかった人は逮捕されています。 |
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Q | 撮っていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ |
A | 高山植物、動物などを採ったり、ゴミなどを残すことは、その自然景観、環境を壊す事になります。自然景観、環境は国民の財産です。それを自分の身勝手で壊したりする事は決して許されません。 |
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Q | 登山の心得 |
A | ロープウェイ、リフトで容易に山に入ることができますが、高緯度のために厳しい高山環境をもっています。充分な水と食料、行動食、防寒対策をされた服装、しっかりとした足元装備、単独登山をなるべくひかえて、必ず入山手続きを済ませて出発しましょう。 |
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Q | 黒岳の由来 |
A | 大雪山系はアイヌや、地名を由来とした名称が多いのですが、黒岳は山頂付近の黒っぽい山肌に由来されておりまして、小泉英雄の「山岳」第12年第2・3号(1918年)、「山艶鋭く尖り黒色を呈し…」から来ておりますが、また、同じ理由でも松浦武四郎の命名ではないかともいわれています。 |
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Q | ロープウェイのしくみ |
A | ロープウェイは車輪上部の懸垂器に車輪がついており、空中に引っ張ってある支索というワイヤーを線路として走ります。懸垂器に取り付けられた曳索という別のワイヤーが、大きいモーターで回された滑車を通じて引っ張り上げられることで動きます。動力は電気を使っております。当社ロープウェイは支索、曳索を各2本ずつ使っておりまして、4線交走式ロープウェイとよばれております。ワイヤーが4本ありますので、ご乗車の際に注意して見てください。 |
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Q | 動物の生態 |
A | 五合目ではエゾシマリス、キタキツネなどに会えますが、そのかわいらしさからついついお菓子などの餌を与えてしまうお客様がいらっしゃいます。野生の生き物ですから私たちが食べているものを与えてしまいますと、栄養学的に良くありませんし、キタキツネにはエキノコックスという寄生虫の病気があり、人間に感染する危険性もあるので、野生の生き物はそおっと見つつ楽しんで下さい。 |
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Q | 時間はどのくらいかかるのか |
A | 五合目までの往復なら1時間あれば十分にお楽しみいただけます。また、お急ぎのお客様でも最低30分で標高1300メートルからの大パノラマがご覧いただけます。 リフトに乗って七合目まで行くと1時間30分から2時間は必要です。 |
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Q | 紅葉はいつからか |
A | 9月にはいると黒岳頂上から色づき始め、1ヶ月以上かけて層雲峡の温泉街まで下りてきます。9月中旬は五合目周辺が色づき、9月下旬から10月上旬は層雲峡温泉街が見頃です。 |
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Q | 五合目には何があるのか |
A | 5月下旬から8月までは五合目ロックガーデンに50種類以上の高山植物が代わる代わる咲き、駅舎の上の展望台では360度の大パノラマをご覧いただけます。また遊歩道を歩きながら高松台や資料館などによって、大雪山連峰を間近でみたあと四季の移り変わりをパネル写真でご覧いただいたり、大雪山の高山植物や動物たちの写真も見ていただきます。 |
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Q | お花の一番良い時期は? |
A | 五合目:6月中旬〜8月中旬 リフト線路下:6月中旬〜7月中旬 九合目お花畑:7月 |
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Q | スキー場のオープンはいつですか |
A | 早ければ11月上旬、遅くとも11月20日前後
<<詳しくはこちらをご覧下さい |
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Q | 花の見頃にぴったりの散策コースはありますか? |
A | リフト乗り場までの区間に、ロックガーデン、高松台、資料館などを通る遊歩道があり、30分程度で散策できる。 |
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