冬の佇まいを見せる旭岳を堪能した後旭川に向かう。一週間前通った時はまだぶ厚い雪渓で覆われていたが、急激に雪解けが進みユコマンベツ川の流れが顔を出している。散策すると、フキノトウが花を咲かせ、朝光を受けた緑葉が透き通るような輝きを見せている。日当りのいい場所ではザゼンソウ、エゾエンゴサクが散見され早春の息吹を感じさせる。 いつものことだが、こんな時は、朽ち木を枕に思い切り手足を伸し大の字になるが、この時の幸せな気分は到底言葉に表現できるものではない。しかし梢を吹きぬける風はまだ冷たく、この北の大地への春の訪れがまだ少し先のことですョ!と告げているように思えた。
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